俳優の 田中邦衛さんが亡くなった。
「北の国から」の世界が日常だった私にとって、ある意味 特別な方だった。
東京という都会での生活を辞め、故郷の富良野で生活を始める 黒板一家。
電気は無く、自家発電。
「暗くなったら寝るんです」 その通り。
だって、周りは真っ暗だもん。
田中邦衛さんが演じる 黒板五郎は、本当に北海道の小さな集落に居る「父さん」そのもので、不器用だけど優しい人だった。
そういう人が、実際に子供の頃の私の周りには居たし、そんな環境で育った。
今では北海道でも そんなに無いけれど、特別な時は「縄付きの新巻鮭」を贈る。
縄付きの新巻鮭は、昔ながらの北海道では最上級の贈り物。
五郎は お金は無くても、そういうところは生真面目で、軍手に作業着姿なのに、新巻鮭を手渡す。
決して裕福とは言えない環境だけど、五郎は前向きに生きてきた。
基本的に五郎は「ぶっ飛んでいる」けれど、たまに強烈に心に響くことを言ってくれる。
私も今、東京で仕事をしているけれど、原点は やっぱり北海道。
北の国から DVD全巻
見たいときに すぐみられる場所に置いてある。
富良野の「五郎の家」にも一度だけ行ったことがある。
土間とか薪ストーブ、薪風呂。
他の観光客の人は「わ~ すごい」とか言っていたけれど、私の感想は 「あ、同じだ」
今日は フジテレビ系列で このうちの一つを放映してくれる。
北の国から を見たことの無い人たちが見た時、どう思うかな。
田舎だなと思うかな。
どうせドラマでしょと思うかな。
もちらんドラマで、誇張している部分はあるけれど、実際 数十年前の北海道のいたるところで、同じ光景があり、生活していた人がいて、今でもその風習や習慣は残っていて。
一家で夜逃げするなんて事も別に珍しい事では無くて。
人間として大切なことを教えてくれた「黒板五郎」
五郎がかぶっているような毛糸の帽子は「邦衛帽」と今でも私は言っている。
この五郎を演じた田中邦衛さんが 実写版ルパン三世の次元を演じたのを見た時は 爆笑したけれど(笑)
映画「学校」での演技は やっぱり五郎と被って見えたけれど(五郎のキャラが強烈すぎて)
これからも、都会の生活に疲れたら「北の国から」を見るんだろうと思います。